こんにちは。
随分と昔の話になるんですが、私がまだ大学生だった頃。
アパートであやめというネコを1匹飼っていました。
あれは、あやめさんにとって初めての冬のある日。
外は深々と降り積もる雪で真っ白で、さすがに外には出さないようにしてましたが、
彼女はドアの前から頑として動かず私とドアと交互に見比べては「ニャー」と。
とうとう根負けして外に出してあげると、一目散に階段を駆け下りる彼女を見送って、やれやれとドアを閉めたその直後です。
外で「ニャー(ただいま)」と、あやめさんが鳴いているじゃありませんか。
ドアを開けると一目散に部屋の中へ駆け込む彼女を尻目に「えらい短い散歩だなぁ」
いったいどこまで行ったんだろうと階段を下りてみると、
階段が終わって雪が積もっている所に彼女の足跡がたった一つだけポツンと。
以降あやめさんは、雪が降る日は一日中、つまらなさそうに窓の外を眺めていました。
ネコの足の裏はとっても敏感で、冷たいものに触れるのは特に嫌がるようですね。
だからなのか、雨の日にはあまり野良猫の姿を見ませんね。
まぁ、ネコじゃなくとも雨の日に好き好んで出歩く人は少ないですけど。
あやめさんの最初の子供達が、まだ里親にもらわれていく前。
岬・渚・小太郎・茶太郎のやんちゃ4匹は、それはもう元気一杯でした。
ある日の夜、もう遅いし明かりを消して床について少しした頃でした。
なにやらコーナーボードの上のテレビのあたりからパチパチ、パチパチと微かな物音がするんです。
なんだろう?と月明かりに目を凝らしてみると、やんちゃ4匹が並んでテレビに手をかけてるんです。
で、静電気がパチパチ、と。
そのうち静電気がなくなると、今度はボードに上がってテレビの横からパチパチ。
そこも済ませると最後はテレビの上からパチパチ。
みんな静電気の感触が気に入ったらしく、それからも寝る時になるとしょっちゅうやってました。
それ以外にも、玉取りをして遊んだり何かを手繰り寄せてみたり、なるほどネコの前足は手なんだなぁと感心したものです。
いや、それだけなんですけどね。
2012.10.05更新
よく噛んで食べよう?
こんにちは。
今回の話は、先行して掲載してました「イヌときどきネコ」からの転載です。
アチラでの記事のうち、豆知識的なものは随時、こちらに移植していきます。
さて。。
開業してまだ半年ですが。
おかげさまで、たくさんのワン子ニャン子(たまにうさぎ)に会えました。
まぁ、こんな風貌ですから、けっこう怖がられたりしちゃうんですが^^;
みなさん、まだ初めましての子ばかりなので、最初に体中触らせてもらってますが
まぁ、かなりの子達の歯に歯石が付着してますね。
ある程度臭ってきてたり、厚く付着してる場合など、
ワクチン接種で来院されたのでなければちょちょっと歯石を落としたりしてます。
ただし、スケーラーという歯科用の特殊な刃物を使うので暴れると危ないため、
おとなしく歯をいじらせてくれる子に限りますが。
また、このスケーラーで歯石を落とすとき、どうしても細かいキズがついてしまうので
ある程度歯石がカッチリついてきてからやらせてもらってます。
歯槽膿漏や酷い歯周病があると、ヒトと同じように知覚過敏にもなりますので、
そんな歯に金属のスケーラーを当てるとビリビリっと。
嫌~な痛みが走ります。
なのでそういう歯になってしまったら、麻酔をかけての歯石除去をお勧めしてます。
ところで、ワン子やニャン子の歯って、隙間だらけで、しかもとがってるでしょう?
ヒトとワン子・ニャン子では歯の構造も口の構造も、食性も違います。
これは、肉食動物に特有の歯の構造で、獲物の肉や骨を噛み裂いたり噛み砕いたりするのに
適した構造になってるんですね。
飲み込める大きさに噛み裂いたら、あとはゴックンと丸飲みしてしまいます。
ワン子は肉食に近い雑食で、ニャン子は完全な肉食です。
なので、ドライフードなど、元から小さいものは噛まずに丸呑みしちゃうわけなんですね。
人間の場合はよく「良く噛んで食べなさい」なんて言われますが、
これは、人間の場合は唾液も重要な消化液として作用するからなわけですが、
ワン子やニャン子の場合はさほど重要ではなさそうです。
だいいち、人間なら口を閉じたまま噛む事ができますが、
肉食動物は唇の機能が発達しておらず、口を閉じたまま噛むことができません。
ワン子やニャン子も、良く噛もうとしたらボロボロ食べ物をこぼしてしまいます。
そしてさらに、元々が食べ物の消化はほとんど胃や腸でのみ行っているので、
我々人間のように「良く噛んで食べないと消化に悪い」なんて事もないわけです。
そして、最近のフードはどれも優秀ですしね。
ところが、ほとんどの人が知らず知らずのうちに自分の「人間としての」習慣になぞらえて、
イヌやネコも良く噛んで食べなきゃと思っちゃうみたいですね。
例えば老齢のネコの場合、歯が全部抜け落ちてしまったとしても、
人間なら固いドライフードは噛めないから食べ辛いところでしょうが、
彼らは丸呑みするわけですから関係ないわけです。
それよりも、柔らかい缶詰などを良くほぐさずに与えられたほうが、
飲み込める大きさに噛み裂く事もできずに食べるのに難儀してしまうでしょう。
ただし、胃の消化液は主にたんぱく質を消化するための成分なので、
本来の肉食から大きくかけ離れて、野菜中心になると上手く消化できなくなります。
特に生野菜はそれこそ「よく噛んで」食べないとほとんど消化できないので
野菜を混ぜて与える場合は基本的には十分に熱を通して、
さらに細かく切って与えるようにしましょう。
ペースト状にして与えるとなお良いですが、キャベツの芯の部分など
食感が好きな子も多いので、ウンチがやわらかくなり過ぎない程度に調整しましょう
今回の話は、先行して掲載してました「イヌときどきネコ」からの転載です。
アチラでの記事のうち、豆知識的なものは随時、こちらに移植していきます。
さて。。
開業してまだ半年ですが。
おかげさまで、たくさんのワン子ニャン子(たまにうさぎ)に会えました。
まぁ、こんな風貌ですから、けっこう怖がられたりしちゃうんですが^^;
みなさん、まだ初めましての子ばかりなので、最初に体中触らせてもらってますが
まぁ、かなりの子達の歯に歯石が付着してますね。
ある程度臭ってきてたり、厚く付着してる場合など、
ワクチン接種で来院されたのでなければちょちょっと歯石を落としたりしてます。
ただし、スケーラーという歯科用の特殊な刃物を使うので暴れると危ないため、
おとなしく歯をいじらせてくれる子に限りますが。
また、このスケーラーで歯石を落とすとき、どうしても細かいキズがついてしまうので
ある程度歯石がカッチリついてきてからやらせてもらってます。
歯槽膿漏や酷い歯周病があると、ヒトと同じように知覚過敏にもなりますので、
そんな歯に金属のスケーラーを当てるとビリビリっと。
嫌~な痛みが走ります。
なのでそういう歯になってしまったら、麻酔をかけての歯石除去をお勧めしてます。
ところで、ワン子やニャン子の歯って、隙間だらけで、しかもとがってるでしょう?
ヒトとワン子・ニャン子では歯の構造も口の構造も、食性も違います。
これは、肉食動物に特有の歯の構造で、獲物の肉や骨を噛み裂いたり噛み砕いたりするのに
適した構造になってるんですね。
飲み込める大きさに噛み裂いたら、あとはゴックンと丸飲みしてしまいます。
ワン子は肉食に近い雑食で、ニャン子は完全な肉食です。
なので、ドライフードなど、元から小さいものは噛まずに丸呑みしちゃうわけなんですね。
人間の場合はよく「良く噛んで食べなさい」なんて言われますが、
これは、人間の場合は唾液も重要な消化液として作用するからなわけですが、
ワン子やニャン子の場合はさほど重要ではなさそうです。
だいいち、人間なら口を閉じたまま噛む事ができますが、
肉食動物は唇の機能が発達しておらず、口を閉じたまま噛むことができません。
ワン子やニャン子も、良く噛もうとしたらボロボロ食べ物をこぼしてしまいます。
そしてさらに、元々が食べ物の消化はほとんど胃や腸でのみ行っているので、
我々人間のように「良く噛んで食べないと消化に悪い」なんて事もないわけです。
そして、最近のフードはどれも優秀ですしね。
ところが、ほとんどの人が知らず知らずのうちに自分の「人間としての」習慣になぞらえて、
イヌやネコも良く噛んで食べなきゃと思っちゃうみたいですね。
例えば老齢のネコの場合、歯が全部抜け落ちてしまったとしても、
人間なら固いドライフードは噛めないから食べ辛いところでしょうが、
彼らは丸呑みするわけですから関係ないわけです。
それよりも、柔らかい缶詰などを良くほぐさずに与えられたほうが、
飲み込める大きさに噛み裂く事もできずに食べるのに難儀してしまうでしょう。
ただし、胃の消化液は主にたんぱく質を消化するための成分なので、
本来の肉食から大きくかけ離れて、野菜中心になると上手く消化できなくなります。
特に生野菜はそれこそ「よく噛んで」食べないとほとんど消化できないので
野菜を混ぜて与える場合は基本的には十分に熱を通して、
さらに細かく切って与えるようにしましょう。
ペースト状にして与えるとなお良いですが、キャベツの芯の部分など
食感が好きな子も多いので、ウンチがやわらかくなり過ぎない程度に調整しましょう
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